最新鍵の解説!
欧米においてリタイアメントは「これから自分のための人生を生きる」という極めてポジティブな意味を持ちます。
リタイアメントの前提条件として勤労収入、年金収入に加えて、資産運用から得る収入の、3つの安定収入源を確保することが理想とされています。
3本の足がしっかりしていると椅子が安定するのと同様、この3つ目の収入源をできるだけ早い時期に確保することは日本人が自助努力によって獲得して行くべきものです。
90年代の前半、働き盛りの日本人の一人当たくGDPは世界一でした。
それが2002年にはシンガポールの次の22位となっています。
米国は10位、それより上位にはヨーロッパ諸国が名を連ねています2003の総額では日本は世界第2位の地位を維持していますが2〜3年で中国に追い越されることが予想されています。
ここで思い起こされるのはシンガポール初代首相で現在政府投資公社議長のR氏が、首相引退直後に言っていた言葉です。
「自分達はインドや中国の成長にはかなわない。
ただし彼らに投資することによって、その恩恵を受けることはできる」と。
最近「日本も投資立国するべきだ」という声は次第に多く聞かれるようになってきましたが我々も「資本主義の目的はそもそも資本家になること」であることを思い起こすべきでしょう。
90年代に日本経済がデフレに悩まされている間、欧米諸国の個人投資家に比べて日本人がリスクを十分取らなかったがゆえに、資産形成において出遅れたことは事実として知られています。
ただし昨年来の金融危機で世界的な株安、円高となっており、日本人にとって投資機会が満ち溢れているという見方もできます。
プロも含めて、現在のような不透明な環境下で投資家が冒しがちな間違いは不安と葛藤に引きずられて極端な「質への逃避」をしてしまうことです。
「皆が欲張りになっている時は慎重に皆が怖気づいている時は欲張りになるべき」とWが「ニューヨーク・タイムズ」の論説欄(2000年10月17日)に投稿して話題となくました。
投資の達人が言うように、この機に自己のポートフォリオを見直して次の回復に備えたいものです。
資産運用を行うにあたってはうまずその目的と意義をはっきりさせておくことが大切です。
運用の過程では最近の金融危機のように時として予想外のことも起こり得ます。
そうした局面で過剰に動揺することなく心のゆとりを持ち当初の投資方針に沿って根気よく続けることが資産運用で勝利するための秘訣です。
そしてそのためには絶えず、原点である資産運用の目的と意義を振り返ることが大切なのです。
結論を先に言えば資産運用とは世界と日本の歴史的な構造変化への自己防衛策でありかつ、この変化をチャンスに変えていくための手段なのです。
資産運用とは本来、一穫千金を狙うギャンブルのように派手なものばかりではありません。
短期的な相場の上下変動を捉えて高いリターンを獲得し続けることは現実には金融のプロでも困難です。
よって、世界経済の大きなトレンドを予測し、長期の資産形成という観点から、そのトレンドに乗るべくポートフォリオ(資産構成)を決定し環境や目的の変化に応じてこれを適宜見直すくこれこそ資産運用の王道なのです。
いままさに生じていることは世界経済の表舞台への新興国や資源国の登場、同時に既存先進国の相対的地位の低下、つまり世界の平準化という流れです。
これはグローバル経済の巨大な地殻変動です。
現在、米国に次ぐ世界第2位の経済規模を誇る日本としてもうもちろん世界史の激流に逆らうことはできません。
世界経済が急激に変容する中で日本および日本人にとっても思い切った自己変革が急務となっているのです。
日本の構造変化が誰の目にも明らかになりつつあるからです。
これを象徴するのが経済の低成長、少子高齢化・人口減少、国・地方の財政赤字、年金不安など山積みとなっている多くの経済的難問です。
これは今後どのように帰結していくと考えられるのか。
とりわけ、グローバル経済において成熟した経済大国としての地位を保持していくにあたって日本の国家戦略はいかにあるべきなのか。
ざらに、日本人一人ひとりの生活や意識はどう変わっていくのか。
あるいは、いかに自ら変えていくべきなのか。
問われているのは日本という国家の理念そのものなのですが、個々人がとるべき方策としては、日本の抱える経済的課題の一つひとつについて点検しいかなるリスクシナリオにも対応できるように生活防衛手段を講じておくということでしょう。
いま進行している世界経済や日本経済、国際金融市場の大きな枠組み変化を確認しながら、これに備えるためには個人の資産運用においてどのような心構えのもと、どのような戦略を採るべきなのかということについてグランドデザインを提示することを試みます。
日本経済および個人金融資産にとってのリスクシナリオとしてやはり忘れてはならないのがインフレーション(インフレ)、つまり一般物価水準の持続的な上昇です。
このところ日本でもガソリンや食品など身の回り品の値上がりが相次いでいますが、その背景にあるのが中国など新興経済圏の急成長に伴うエネルギー、天然資源、農産物の需給逼迫です。
こうした物資への人類の需要を満たすためには絶えずこれを供給し続ける必要がありますが供給・生産の伸びが需要・消費の伸びに追い付かないのです。
これが今後とも広範な領域にわたる持続的なインフレ圧力として働き続けるでしょう。
実際、2002年夏場以降の「サブプライムショック(米国における信用力の低い借り手向けの住宅ローンの焦げ付き増加に伴う国際金融市場の大混乱)」を機に再加速した原油や穀物など国際商品の価格高騰は一時、世界経済に対する最も重大な脅威として浮上しました。
なかでも新興諸国を中心に深刻なインフレが社会の安定を脅かしておくアジアやアフリカでは燃料や食料の価格高騰をめぐってデモや暴動が頻発しています。
もちろん欧米や日本など先進国も安泰ではありません。
たとえばサブプライムショックがそれ自体では長い歴史のなかでの一時的な問題である可能性が高いのに対し今般の「オイルショック」はより長期的な構造問題であると考えられるのです。
また、同じオイルショックでも
言い換えればくhO5I>0年代の場合には地政学的な事件を背景とした石油輸出国機構(OOhPJCJ)の価格吊く上げや供給(サプライ)制限措置による人為的な「サプライ・ショック」であったのに対し今般の原油高は特に長期的な需要(ディマンド)拡大観測に基づく「ディマンド・ショック」の色彩が濃いものと考えられます。
それだけに過去に例を見ない必然的かつ長期的な商品高局面を世界は経験しつつあるのです。
国際商品相場の高騰については、世界的な金融市場の混乱に伴う商品市場への潤沢な投資・投機マネーのシフトという要因も指摘され、たしかにそうした部分も大きいと思われます。
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